「い、壱さん忙しいでしょ?あたし、十夜がいるから大丈夫だよ」
あぁ、駄目だ。もう壱さんの背中に堕天使様の羽根が生えてらっしゃる。こうなったらもう逃げられないのは経験上分かって──
「十夜、いいよね?」
「……あぁ」
十夜さーん!!そこは俺がするって言おうよ!!可愛い彼女の教育を人様に頼んでいいの!?
あたし、堕天使壱様だけは嫌──
「楽しみだね、凛音ちゃん」
「……はい。楽しみです」
極上の笑みでそう言った壱さんには逆らえず、笑顔で返事。
その返事に満足したらしい壱さんは、総長教育計画を立てようかなとか何とか言って、慧くんと一緒に二階へと行ってしまった。
残されたのは十夜とあたし、そして、貴兄と煌の四人だけ。
「ウチの慧も相当だけど、壱も大概だな」
「ははは……」
もう何も言えません。
「まぁ、頑張れよ」
「貴兄、他人事だと思って……!」
「お前の事は鳳皇に任せてるからな」
そう言った貴兄はあたしの頭をポンポンと撫でて少し寂しそうに笑った。
「貴兄……」
「十夜、煌、凛音をよろしく頼む」
「……あぁ」
「分かった」
今まで色々教えてくれたのは貴兄で、
いつも傍に居てくれたのも貴兄だった。
貴兄が居なかったら、今のあたしはきっと居ないと思う。
「貴兄、ありがとう」
貴兄の妹で良かったって、心からそう思ってるよ。
あぁ、駄目だ。もう壱さんの背中に堕天使様の羽根が生えてらっしゃる。こうなったらもう逃げられないのは経験上分かって──
「十夜、いいよね?」
「……あぁ」
十夜さーん!!そこは俺がするって言おうよ!!可愛い彼女の教育を人様に頼んでいいの!?
あたし、堕天使壱様だけは嫌──
「楽しみだね、凛音ちゃん」
「……はい。楽しみです」
極上の笑みでそう言った壱さんには逆らえず、笑顔で返事。
その返事に満足したらしい壱さんは、総長教育計画を立てようかなとか何とか言って、慧くんと一緒に二階へと行ってしまった。
残されたのは十夜とあたし、そして、貴兄と煌の四人だけ。
「ウチの慧も相当だけど、壱も大概だな」
「ははは……」
もう何も言えません。
「まぁ、頑張れよ」
「貴兄、他人事だと思って……!」
「お前の事は鳳皇に任せてるからな」
そう言った貴兄はあたしの頭をポンポンと撫でて少し寂しそうに笑った。
「貴兄……」
「十夜、煌、凛音をよろしく頼む」
「……あぁ」
「分かった」
今まで色々教えてくれたのは貴兄で、
いつも傍に居てくれたのも貴兄だった。
貴兄が居なかったら、今のあたしはきっと居ないと思う。
「貴兄、ありがとう」
貴兄の妹で良かったって、心からそう思ってるよ。


