「ハッ。ダブル総長って何だよ。獅鷹の先代面白ぇな」
「面白いっていうか、……まぁ、面白いか」
いやいや、面白いじゃ済まないから!副総長ならまだしも、ダブル総長ってなに!?
でも、あの人達なら言いかねない。
って、もしかして……!
「あんなにもスパルタだったのはもしかしてそのせい!?」
ちょっと喧嘩教えてーって言っただけなのに、毎日毎日させられてさ。
まぁ、あたしも興味あったからそんなに苦痛ではなかったけど、付き合わされてた優音はゲッソリしてたからね。
「そうそう、そのせいそのせい。まさかあそこまでするなんて思ってなくてさー。すまんすまん」
いやいや、すまんすまんじゃないよ!あの頃はほんと大変だったんだから!
優音なんてほら、思い出しただけでこんなにもやつれてるし!
「まぁ、そういう訳だからさ、俺の事は気にすんなよ優音。俺は副総長としてお前を支えるからさ。一年間頑張ろうぜ」
「遊大……」
ガシッと優音の肩を組んだ遊大に、優音が小さく微笑み返して、「あぁ」と返事する。


