Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】



「お前は俺達みたいな総長にならなくていいんだよ」

「……どういう意味?」

「お前らしい総長でいいんだ」

「あたし、らしい?」

「あぁ。アイツ等もそれを望んでる」



貴兄の視線の先に居るのは、ごちゃ混ぜになったメンバー達で。いつの間にかプロレスごっこにまで発展していたメンバー達は、一瞬乱闘してるんじゃないかと疑うぐらいはっちゃけていた。



「凛音ちゃーん!」
「総長ー!」



あたし達の視線に気付いた数人の男の子達が、腕が千切れるんじゃないかってぐらい大きく手を振ってくれる。

それに気付いた周囲にいた子達も同じ様に振ってくれて、それが何だか無性に嬉しかった。



「あの笑顔がお前が護るべきものだ」

「……うん」



総長を引き受けた以上、あたしは何が何でもあの笑顔を守らなければいけない。


「絶対に護ってみせるよ」


それが総長の務めだと思ってるから。