Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】


「十夜、ごめんね。ありがとう……っ」



もう、十夜を抱き締められずにはいられなかった。


覆い被さるように十夜を抱き締めて、ただひたすらごめんねとありがとうを繰り返す。


そんなあたしをもういいとでもいう様に強く抱き締め、頭を撫でた十夜は、徐に言葉を紡ぎ始めた。



「……お前が優音と出て行った時、隠そうと決意した自分を責めた。俺のせいで傷付くお前を見て悔やんだ」



決意を込めたその口調にきゅっと下唇を噛んで十夜を見つめる。


フルフルと首を横に振れば、頭を撫でていた手が前へと回ってきて、涙が零れそうになっている目尻をそっと撫で上げた。



「誰よりも先に河原と白狼との事も遥香との関係も──この傷の事も、説明するつもりだった。──まさか、充が知っていたなんてな」



零れた吐息にはハッキリと後悔の色が滲んでいた。頬に添えられている十夜の手をそっと覆って強く握り締める。