Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】


「寝る」

「え!?」


寝る!?

え、寝ちゃうの?



「何だよ。その残念そうな顔は」

「ざ、残念そうな顔なんてしてないし!」



隣に寝転んだ十夜が、枕元に置いてあったリモコンを手に取って電気を暗くする。電気は真っ暗だけど、ベッドサイドにあるランプを灯したから室内はほんのりと明るい。



「………」

「………」


十夜と寝るのは久しぶりだからか、何だかそわそわして落ち着かない。


何か喋らないとって思うけど、こんな時に限って何も思い浮かばないし、どうしよう……。


と思っていたら、仰向けになっていたあたしの身体を十夜が引き寄せてきた。


久しぶりの腕枕。直ぐ近くには十夜の綺麗な顔があって、目が合うとそっと額にキスされた。


そして、フゥと零れる小さな溜め息。



「十夜?」


溜め息なんかついてどうしたんだろう?



「ゆうべ、眠れなかった」

「え?」

「お前が居なかったから」

「あ……」



そうだ。昨夜は中田のマンションに居たんだ。



「寝てないの……?」

「……寝られると思ってんのか?」

「……っ」



言葉は責めているけど、声色は言葉と違って優しくて。そっと顔を上げれば、十夜はずっとあたしを見ていたらしく、直ぐに目が合った。



「心配かけて、ごめんね」


目を伏せてそう謝罪すると、返事の代わりに引き寄せられて。隙間がないぐらい身体が密着する。