Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】


それは、絶望にも似た声だった。


一番初めに“ソレ”に気付いたのはカイ。



「凛音!!」

「リン!!」



左右の道を塞いだのは獅鷹のメンバー達で。

右には貴兄と嵐ちゃん、左には慧くんと時人くんがそれぞれメンバーを従えていた。



「……っ、なんで獅鷹が……っ!!」



絶望。


シンの頭の中はきっとその言葉で埋め尽くされているのだろう。青ざめた顔がそう物語っている。


「テメェ等!!こっち来るんじゃねぇぞ!!」


今までとは非にならないぐらい発狂し続けるシンは、三方から迫り来る敵に動揺し、視点が定まっていない。


左右からは獅鷹。背後からは鳳皇。


目の前には敵はいないけれど、そこは決して逃げられない大海原が広がっている。もう逃げ道はない。


もしあるとしたら、さっきカイが呼んだキョウだけだ。


けど、この人数を破ってここまで来る事なんて不可能に近い。──否、不可能だ。


それが分かっているからこんなにも発狂しているのだろう。







「凛音!!」

「りっちゃん!!」

「凛音ちゃん!!」

「凛音!!」




「……っ、みんな……っ!!」


鳳皇幹部達の声が耳に届いた瞬間、担いだ男の腕が一瞬緩んだ気がして、チャンスだと思った。


そう思った時にはもう勝手に身体が動いていて、


「ヴ……ッ、」


男の腹部に、思いっきりあたしの膝がめり込む。