「全員で掛かれ!!」
「凛音!!」
突破口を見つけた途端、メンバー達の顔つきが不敵なものに変わり、シンの命令通り全員であたしを捕まえにきた。
流石のあたしも一遍に来られたら対処しきれなくて、数十秒の抵抗の末、一人の男に右腕を掴まれてしまった。
一人に捕まってしまえば最後、あとは連鎖のように男達の腕が伸びてきて拘束されるだけ。
こうなってしまったらどうする術もないと経験上分かってるけど、状況が状況なだけに大人しく捕まる訳にはいかず、必死に抵抗する。
「離せ!!」
「チッ。大人しくしろ!」
引けないのは敵も同じ。
切羽詰まったこの状況じゃ手加減なんて皆無で、女の命とも言える髪の毛を容赦なく引っ張ってくる。
それでまたあたしがキレるもんだから、なかなか決着がつかない。
……っ、もう、しつこい!!
そう心の中で叫んだ時、何かがぞわりと背中を這い上がってくる様な感覚がして、第六感を頼りに振り返った。
すると、男達の間から伸びてきたのはスタンガンが握られた手。
それを見た瞬間、その手が誰の物なのか直ぐに気付いて咄嗟に腰を引いた。
「ッッ!!」
けど、完全には避けきれず、声にならない程の衝撃が指先まで走り抜ける。
足の力なんて一瞬で消え失せて、糸の切れたマリオネットの様にその場に崩れ落ちた。


