「──ハッ。流石だな、東條 凛音」
「……っ、アンタは……!」
距離を取った事で気付いた男の正体。
それは、獅鷹に潰された筈の男──Dの幹部、“カイ”だった。
「なんで……、なんで此処に居るのっ!?」
「はぁ?お前馬鹿なの?お前を攫う為に決まってんだろうが」
さも当然の様にそう吐き捨てた男は、煽るような目であたしを睨みつけてきた。それが挑発だと分かっているのに、湧き上がる負の感情を抑える事が出来ない。
「凛音!!」
切羽詰まった優音の叫び声に視線を流せば、目に飛び込んできたのは数人の男達に囲まれている優音の姿。
それは、どう見ても身動きが取れる状態ではなく。
だからといって優音の元へ行こうにも車の後ろから出てきた男達があたしの背後に立ったからそれも出来ない。
でも、この状態のままいても不利なだけだし……。
「………」
しょうがない。強行突破するしかないか。
そう決めるや否や右足を強く踏ん張って優音に突破の合図を送る。
「っ」
けど、待てど暮らせど優音からの返事はない。
その時、
「ゆ、う……?」
まるで返事の代わりとでも言うように人垣が割れた。
「──さっきぶりだなぁ。東條 凛音」
割れた人垣の向こうに居たのは、うつ伏せに倒れている優音と、二度と会いたくないと思っていたシン。
「……っ、アンタは……!」
距離を取った事で気付いた男の正体。
それは、獅鷹に潰された筈の男──Dの幹部、“カイ”だった。
「なんで……、なんで此処に居るのっ!?」
「はぁ?お前馬鹿なの?お前を攫う為に決まってんだろうが」
さも当然の様にそう吐き捨てた男は、煽るような目であたしを睨みつけてきた。それが挑発だと分かっているのに、湧き上がる負の感情を抑える事が出来ない。
「凛音!!」
切羽詰まった優音の叫び声に視線を流せば、目に飛び込んできたのは数人の男達に囲まれている優音の姿。
それは、どう見ても身動きが取れる状態ではなく。
だからといって優音の元へ行こうにも車の後ろから出てきた男達があたしの背後に立ったからそれも出来ない。
でも、この状態のままいても不利なだけだし……。
「………」
しょうがない。強行突破するしかないか。
そう決めるや否や右足を強く踏ん張って優音に突破の合図を送る。
「っ」
けど、待てど暮らせど優音からの返事はない。
その時、
「ゆ、う……?」
まるで返事の代わりとでも言うように人垣が割れた。
「──さっきぶりだなぁ。東條 凛音」
割れた人垣の向こうに居たのは、うつ伏せに倒れている優音と、二度と会いたくないと思っていたシン。


