「お前等、じゃれるのは家帰ってからにしろ。取り敢えず此処から去るぞ」
貴兄にペシッと頭を叩かれて、慌てて貴兄の後ろを着いて行く。
前には貴兄と嵐ちゃん。横には優音。
背後から敵が来てもいいように、後ろには慧くんと時人くんが付いてくれた。
「このまま車まで突っ切る!お前等も着いて来い!」
貴兄がすぐ近くで戦っていた獅鷹メンバー達にそう声を掛けると、メンバー達は道を塞いでいた敵を倒し、あたし達の退路を作ってくれた。
「貴兄、遊大は……」
実は、さっきからずっと気になっていた。
獅鷹幹部達が揃っているのに、なんで遊大だけいないのかなって。
「遊大は鳳皇が来るのを待ってる」
「えっ!?」
鳳皇を?
っていうか、
「鳳皇が来るの?」
だって、みんなは十夜と一緒に……って、
「十夜!十夜はどうなったの!?」
遊大が鳳皇を待ってると言うのなら、鳳皇と連絡を取ったという事だ。
という事は、十夜がどうなったのか知ってる筈。
「どうもこうも、車に轢かれたってのにこっちに来るって言って聞かねぇて煌がぼやいてたぞ」
「えっ!?」
十夜もこっちに向かってるの!?
「そんなの無理だよ!思いっきり轢かれたんだよ!?来られる訳──」
「それだけお前が大事なんだろ」
「……っ」
「俺等にはアイツを止められなかった」


