「優音……」
何か言いたいのに言えない。
そんな感情が優音の表情から感じ取れて、胸が張り裂けそうなほど痛んだ。
「っ優音、ごめんね!心配させてごめん!!」
繋がれた手を思いっきり手前に引いて、力一杯優音を抱き締める。
すると優音は繋いでいた手を乱暴に払って強く抱き締め返してくれた。
「……凛音の馬鹿野郎。なんですぐ帰って来ねぇんだよ。心配させんな」
「……うん。うん、そうだね。ごめんね優音」
いつだって一緒にいた優音。
嬉しい時だって哀しい時だって、喧嘩した時だってすぐ傍に居てくれた。
「アイツよりも俺の方がずっとお前の近くに居る」
「……うん」
そうだね。あたしの片割れだもんね。
優音は他の誰よりも近い存在だ。
「分かってんならすぐ帰って来い」
「うん」
「心配させたから、罰として帰ったら新技な」
「うん……って、うぇ!?」
新技!?
「やだっ!!」
なんでそうなるの!?
「心配させんのが悪い」
「そ、そうだけど!」
だからって新技はなくない!?
優音から離れてフルフルと頭を振るけど、優音はにんまりと笑うだけで取り消してくれない。
「やだー!」
違う意味で涙が出てきた。
帰りたいけど帰りたくないよ~。


