────…
『あぁー!イラつく!!』
『まぁまぁ落ち着けって』
『あそこから抜けねぇ限り落ち着けっかよ!総長、いつまで俺等に仲良しこよしの仲間ごっこさせる気だ?やってらんねぇっつーの!』
『まーな。それは言えっかも』
『あークソッ!さっきみたいな男どっかいねぇかな!?苛々して仕方ねぇ』
『オイオイ、勘弁してくれよ。俺、さっきの喧嘩で傷だらけなんだぜ?』
『そりゃお前が弱ぇからだろ』
『だな。ってか、アイツあのまま放置してきたけどいいのかよ?』
『いいだろ。誰かに見つけて貰ってるって』
『まぁ、あんだけボロボロじゃ誰か気付くわな。見に行ってみるか?』
『俺パス。めんどい』
『俺も。さっさと倉庫帰ろうぜ』
『とか言ってどーせすぐ女んとこ行くんだろ?』
『よく分かってんじゃねーか』
『毎日やらねぇと気が済まねぇって自分で言ってただろうが』
『あ?そうだっけ?』
『そうそう言ってた言ってた』
──見つけた。
BCの裏通りから更に一本外れた通りで、ギャハハハと高らかに響いている男達の下品な笑い声。
その者達は、一時間探し回ってやっと見つけた“捜し者”だった。


