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「あたしが出る」
「なっ!?凛音さん、それは駄目です!」
「充くん、これは自分が招いた事なの。それに、この危機的状況の中此処で大人しくなんかしていられない」
「でも、それでも駄目です!凛音さんに怪我されたら俺……!」
「大丈夫。充くんは見た事ないだろうけど、あたしこれでも喧嘩強いんだよ?」
「……っ、強くても駄目です!総長達に知れたら──」
「充くん、あたし誓ったの。みんなを護るって誓った」
そう。誓ったんだ。
鳳凰妃に就いた時、皆を護るって誓った。
「チヒロを……“D”を倒す」
無謀だとしても、あたしはやると決めた。
「奴等の好きにはさせない」
「凛音さ──」
「鳳皇(ここ)はあたしが護る!!」
十夜達がいない今、鳳皇を護れるのはあたししかいない。
“鳳凰妃”の、あたししか。


