お金持ちなんて大嫌い!

「桜庭?」


低くて、冷たくて、私の気持ちをいつも揺さぶるこの声。


私は目の前の人に目を向ける。


「九条……?」


どう、して……?


そこには、桐谷と同じくタキシード姿の九条の姿があった。


タキシード姿って。


どうして人を何割にも増してカッコよく見せるのだろう。


いつもよりかっこいい九条の姿に、胸がすごくドキドキ言ってる。


「ど、どうしてここにいるの?」