小さな大介も私を見て手を振っている。瞳の色は金色じゃない。


それじゃあ、この大介は月のアルカナとは関係ないってことかな?


「わかった。少しだけだよ?」


そう言って、私は小さな私の手を握ろうとした。


すると…


シュワッと小さな私が消えていく


それと同時に賑わっていた声も聞こえなくなり周りにいたはずの子供達もいない


どうして??


「ダメだよ」


「っ!?」


みんなは消えたのに小さな大介は消えることなく胡桃の前に立っている


「過去の自分に干渉したら理が崩れてしまうからね。消えるのは当たり前だよ」


「…貴方は、誰?」


小さな大介…だけど、

発言が大人びてる


「僕は僕。胡桃がよく知っている幼馴染みの大介だよ」


「!?」


私は拳銃を構えた。


やっぱり、月のアルカナ


「悲しいな、せっかく夢で会えたのに銃を向けるなんて…あの時のように」


「っ!!」


すると公園だった景色がグラリと変わって、あの日の場所に変わった。


私は大介を撃った場所。

そして小さな大介も、成長した大介の姿になっていた。


「また、僕を撃つの?」


月のアルカナは私を試してる?


「…っ…撃つわ。貴方がアルカナなら」


「胡桃はアルカナを憎んでるからね。僕に同化し胡桃を襲ったんだから」


「やめてっ!!」


拳銃を構えては下ろし、構えては下ろしを繰り返す胡桃。


「その姿で私の名前を呼ばないで、汚らわしい!!」


「僕は大介。アルカナに同化されても大介は大介…君の幼馴染みだよ?」


「違う…貴方は月のアルカナよ!!」