《それでは取調室を用意しようではないか。皆は上の階に行き取調室1の部屋に入ってくれ。しかし胡桃くん以外はバックミラー越しで見てもらうからからね》
「え、オレ達は立ち会わないですか!?」
《二人の方が話しやすい事もあるとは思わないかい?秀星くん》
「……っチ…」
上司に対して舌打ち…
秀星くん、勇気ある。
でも、まぁ妖狐のお面をかぶった人の部下としては舌打ちはしたくはなるかもしれないけれど。
《それでは胡桃くん、頼むよ》
「はい!」
湊くん…。
大介の友達。
初めて会う大介の友達。
一体どんな人なんだろう?
大介の友達だから悪い人ではないはずだし警察に乗り込んでくるぐらいだから悪い人はあり得ないか。
不良が警察に乗り込んでくるなんて聞いたことないし、寧ろ逃げるし毛嫌いしてるよね。
でも、どうしてアルカナにたどり着いたのかが不思議だ。
その事について詳しく聞かないといけない。アルカナは政府や警察の上訴部、特課部しか詳しくは知らないはずだから。
まぁ、塔のアルカナのせいでメディアにそれかりに詳しくは知られてしまったわけだけども。
大介の死については水難事故で済んでいる。それを覆す話を胡桃はこれからすることになる。
緊張感を持たなければ。
特課部の胡桃として。


