高校デビュー




「雄也、ちょっといい?」



今しかないと思った。


もうきっとこんなに近くに来ることはないから。


私は雄也と教室を出た。



「別れよ。

雄也も別れたいんでしょ?

私ももう無理だって思い知ったから。

それだけ。」


私はそれだけ言って教室に戻った。


「………なんにも話さねーの?」


「うん。

私が言わなくても信じてくれるような

そういう人がよかったから。


まさかあんな目で見られるなんて思わなかったよ。」



私にはこの二人さえいてくれればそれでいい。


多くは望まない。

そう決めてここに来たんだから。