少し間をあけ、大神は気のない返事を返した。
「別に。
ヤり損ねたのが、惜しかっただけだ。
俺を好きだなんて言う女は、いっぱいいるし。
そもそも俺は、もうすぐ結婚して九州行くんだ。
赤野は…
調子に乗りやすし、間は抜けてるけど…まあいいコだよ。お前がちゃんと付き合ってやれ」
熊野は何とか食い下がる。
「嘘だ。お前は本当にあの子のことが大好きなんだ。俺には分かる」
「はいはい。
エスパーですかい?チェリークマたんは」
「おいっ!
……大神。
自信家でナルシストで、恋愛はレジャーだと世間一般に公言するような、誠意の欠片もないヤツがよお」
「ひでえ男だな、どこのどいつだ、それは」
「お前だよっ。
なあ、お前がいつもあの子の前でどんだけニヤついた顔してたか、分かるか?
怒鳴って、けなして…些細なコトでもオタついて…
女の前では絶対に見せない顔を、彼女の前ではいつも晒け出してるんだ。
そんなお前を見てたらな、俺はもう諦めてもいいかなって、そう思ってたこともある……
なあ、考えてもみろ?」
熊野は、大神の鼻先まで顔を寄せた。
「お前、ホントに出来ると思うか?
公に出て仲の良い家族を演じて、その後夜は、それぞれの場所に帰っていく…
俺の見立てじゃお前のメンタル、そこまでは強くないぞ?」
「別に。
ヤり損ねたのが、惜しかっただけだ。
俺を好きだなんて言う女は、いっぱいいるし。
そもそも俺は、もうすぐ結婚して九州行くんだ。
赤野は…
調子に乗りやすし、間は抜けてるけど…まあいいコだよ。お前がちゃんと付き合ってやれ」
熊野は何とか食い下がる。
「嘘だ。お前は本当にあの子のことが大好きなんだ。俺には分かる」
「はいはい。
エスパーですかい?チェリークマたんは」
「おいっ!
……大神。
自信家でナルシストで、恋愛はレジャーだと世間一般に公言するような、誠意の欠片もないヤツがよお」
「ひでえ男だな、どこのどいつだ、それは」
「お前だよっ。
なあ、お前がいつもあの子の前でどんだけニヤついた顔してたか、分かるか?
怒鳴って、けなして…些細なコトでもオタついて…
女の前では絶対に見せない顔を、彼女の前ではいつも晒け出してるんだ。
そんなお前を見てたらな、俺はもう諦めてもいいかなって、そう思ってたこともある……
なあ、考えてもみろ?」
熊野は、大神の鼻先まで顔を寄せた。
「お前、ホントに出来ると思うか?
公に出て仲の良い家族を演じて、その後夜は、それぞれの場所に帰っていく…
俺の見立てじゃお前のメンタル、そこまでは強くないぞ?」



