Christmas Rose


部屋の中へ入ると、女性は三人にお茶を出した。


「・・レオはアステルにいた頃私と共に剣術を学び、今は騎士団長をしている。彼女はレオの姉のリリーだ」


リリーは深々と頭を下げた。


「・・リリー、レオは今日は戻らないのか?」


「もうすぐ帰ってきます。。それより、アリス様が何故ここへ・・・」


ガチャ・・・

すると、扉が開いてレオが戻ってきた。


部屋の中のアリスを見て驚いた。


「・・・ア、アリス?!?!」


アリスは立ち上がると、レオの胸倉を掴んだ。


「・・貴様、一体この国の騎士団長として、何をやっていたんだ!!」


アリスの怒鳴り声が部屋に響いた。


「アリス・・」


シドがアリスの身体をレオから離した。



「申し訳ありません・・・」


悲痛な声で誤るレオに、アリスの力も緩んだ。


「・・・話せ。何があったんんだ。」



―――


ガシャン!!!



その頃、アステルの王室でグラスの破片が床に飛び散った。


「・・・早く!!あの者達を黙らせなさい!!!」


ソフィアの声が響いた。



「・・このままいつまでもここへ閉じこもっている訳にはいかない。やはり国民の前へ出て話さねば・・・・」


飛び散ったガラスの破片を拾うのは、アステルの新国王 アランだった。



「・・・駄目よ。国民の前に出るなんて危険なこと・・。どこから銃が狙っているか分からないわ。」


ソフィアは椅子から立ち上がると、アランの手を握った。


「・・・あなたを国民やアリスを支持する者達の言いなりにはさせない・・・」



そう言うソフィアに、アランは拳を握りしめた。