質素な部屋の中に、ルイとシドが送った兵士が二人を待ち構えていた。
「・・それで、王宮の様子は」
「・・なんでも、前の国王から今の新しい国王へ政権が変わったというのに、国民には何の報告もないどころか、新国王のお披露目すらなかったようだ。」
そんな・・
国民への挨拶はなくてはならないことだ。
父上がそれを許したのか・・・?
「・・それに前国王が病に倒れ、離宮に移ったとか・・。今王宮内には新しい国王が一人。国民だけでなく、以前からアリス様を支持していた大臣たちが他国の者にアステルの国を任せることに反発しているようだ。ここの宿屋の店主も数日前から店を閉め暴動に参加しているようだし。・・・大臣や市民がアリス様を呼び戻すべきだと・・・」
「・・父上が、病に?!」
アリスの手が震えた。
父上はもともと心臓に病を患わっていた。
アランに王権を譲った後は、母上と共に離宮へ移ると話していた。
ならば誰が・・・。
まさか、アラン王子が・・・。
「・・どうしますか。。王宮の前には何人もの市民が集まってこんな物まで掲げているようです。」
ルイが一枚の紙切れを差し出した。
そこにはアランの似顔絵に赤い絵の具で×印が・・・。
「・・・レオの元へ行こう。」
その夜、暴動が少し鎮まったころアリスはある一軒の家に向かった。
トントン
ドアを叩くと一人の女性が出てきた。
「・・ア、アリス様?!」



