Christmas Rose


「…アリス、大丈夫か?」

俯くアリスの手をシドが握った。

「ええ…」

国民達が王室に対し暴動を起こしている。。

アステルでは王室と国民の関係はずっと良好だった。

その国民達が暴動を起こすなど、いったい王室で何が起こっているんだ…


「…足場は悪いが、近道をすれば8日間で着く事が出来る。まずはルイ達と合流しよう。」

アリスは胸に手を当て祈った。


ーーー


ガタンッガタンッ


馬車が大きく揺れた。

走り続けて8日目。

アリスは馬車の揺れに目を覚ました。

まだ朝日が昇る前の早朝。


8日間の馬車の旅は、流石に二人の体力を奪っていった。

ふと、シドを見ると毛布が落ちてしまっていた。

アリスはシドに毛布をかけ直した。