Christmas Rose



「…美味しい。」

スープを一口飲んでアリスが言った。

どれもとても美味しく優しさが感じられる家庭的な料理ばかりだった。


「たまにはこういう料理もいいだろう。さっき馬を用意してくれたルノアールの娘が作ってくれたんだ。確かアリスと同い年だそうだ。」

すごい。。こんな美味しい料理を作れるなんて。


「…アリスの手料理も食べてみたい。」


「わ、私は料理は……」


料理なんて一度もした事がなかった。
フライパンすら握った事がないのだ。

本当に、女とて恥ずかしい。。


「いつか、俺のために作ってくれ。」

シドの言葉にアリスは頬を染めて頷いた。


食事が終わると、寝室へ行き二人で星を眺めた。

王宮より星がよく見える。

「…綺麗。。」

そうアリスが呟くと、シドが後ろからそっと抱きしめた。


「…アリスとゆっくり過ごす時間が一番心が落ち着く。」

アリスもシドの手をそっと握った。