Christmas Rose



外へ出ると、執事のルアールが二頭の馬を用意していた。

一頭は雪のように白い馬だ。

「…綺麗な馬ね。。」

アリスは馬に跨ると、背中をそっと撫でた。

馬に乗るのは久しぶりだ。


「森の方へ行ってみよう。」


少し走ると、深い大きな森が見えてきた。

とても背の高い木々が密集している。

木々の隙間から太陽の光が降り注いだ。

「…すごい木ね。」

アリスは上を見上げた。

「…ここの木を使ってあの離宮は建てられたんだ。」

すると、前方に誰か人影が見えた。

馬を降りて近寄ってみると、二人の少女が屈んでなにやら花を摘んでいるようだ。