Christmas Rose


「…シド、待って…」

アリスは前を歩くシドを呼び止めた。

これからどうするかは二人に任せるって言ったけど…

「…この先は、周りが口出す事じゃない。まぁ、貴族になって身分の問題もなくなりプロポーズでもしようもんなら、彼女は断るだろうけどな。」

メアリーが…?

そういえば、これで問題なく付き合う事が出来るのに、なんだか浮かない顔してた。。


「…彼女からしたら、身分が違っても周りが反対しようとも、側にいると言って欲しいだろうな。」

そうだよね…

あの二人、どうなっちゃうんだろう。。


「それしにても、よくメアリーがリオスの末裔だって分かったね…」


「ああ、リオス国滅亡の話は有名だ。近年じゃ何処かに子孫がいるって噂もあったくらいだ。あのペンダントが決定的な証拠だった。」


二人がどうなるかは分からないけど、これからこの王宮で暮らす事になるメアリーの力にはなってあげたい。。



「…そう言えば、舞踏会に出た侵入者は…」


「…ああ。あの者達もマルヴィナが差し向けた者たちだった…。郊外で捉えられた男が吐いたよ。」


そんな…
ルイを脅し、メアリーを閉じ込め

更には刺客まで…

そうまでしてルイの側室の座を狙っていたなんて…