「……んっ」
縄で縛られていた侍女が目を覚ました。
「…よかった。。」
マグとともに付きっ切りで看病をしていたアリスはホッと胸をなでおろした。
「…あ、アリス様…?」
侍女はゆっくりとアリスへ視線を向けた。
「あなたは、マルヴィナ様付きの侍女、メアリーね?」
マグの言葉にメアリーはハッとして起き上がった。
「も、申し訳ありません…」
震える声で謝った。
アリスはそっと腰をかがめて、メアリーの顔を覗き込んだ。
「大丈夫。何があったのか話してくれないか。」
彼女は少し迷っているようだが、ゆっくりと昨日の出来事を話し始めた。



