Christmas Rose


「…犯人はいずれも町民へ軽傷を負わせる程度で、命までは奪おうとはしません。単なる金目的か…」

その頃、王室ではシドを始めルイや側近達が最近城下町で増えている他国の刺客について話し合っていた。


いずれ犯人の手掛かりは掴めておらず、複数人の仕業である事が分かってきた。

「しかしモタモタはしていられない。誰が傷つく前に出早く犯人を捕まえなければならない。」


そんな中、話を聞いているのかいないのかルイは深刻そうな表情で伏せ目がちになっていた。

「…さま、ルイ様!」


何度か名前を呼ばれて、ようやくルイはハッとした。

「どうかしましたか?」

みんな、いつもと様子の違うルイに視線を向けた。


「…いえ、何でもありません。。」