ブラウンの髪と同じ色の瞳。 背も高く逞しい身体付きの男性は優雅にみんなの前で頭を下げた。 「ルイと申します。」 ルイと名乗る男性の登場に、招かれた夫人達から歓声が上がった。 「ルイ様よ。」 「まぁ、お珍しい!」 ルイはあっという間に夫人達に囲まれた。 「…誰?」 アリスはアデラに聞いた。 「…シド様の従兄弟のルイ様。姉達から話は聞いていましたけど、とても人気のある方で各国の姫達から縁談話が尽きないんですって。」 シドの従兄弟。 確かに、何処か面影があるように思える。