翌日、気が乗らないままエドと共にマルヴィナの部屋へ向かった。
王室やアリスの部屋から1番離れた西の棟に、マルヴィナの部屋はある。
アリスの部屋より一回り小さい部屋だが、豪華な家具や装飾品がたくさんあり目眩みしそうな程華やかな部屋だ。
「…すごい。。」
呆気にとられ部屋を見渡していると、マルヴィナが現れた。
「アリス様、ようこそお越しくださいました。」
「お招きいただきまして……」
マルヴィナは微笑むと、アリスを部屋の中に案内した。
既に招かれた貴族達が揃っている。
「どうぞ、ゆっくり楽しんでいって下さいね。」
アリスはフカフカのソファーに腰掛けた。
「…本当、趣味の悪いドレスですこと。」
「品がありませんわ。やはり育ちが悪いと…」
向かいに座る夫人二人組が、マルヴィナを見てヒソヒソと話している声が聞こえた。
甲高い笑い声をあげ、談笑しているマルヴィナ。
トントン
すると、後ろから誰かに肩をつつかれた。



