「…アリス様。」
侍女が一人やって来た。
「…マルヴィナ様より、明日お茶会を開くので是非参加して下さいとのご伝言です。」
マルヴィナ様がお茶会を…
侍女は招待状を手渡した。
アリスはエドを見た。
「…あまり気は進みませんが、マルヴィナ様には国王様がついている。あまり無下には出来ませんな。」.
叔母上達の話だと、マルヴィナ様はシドの側室になる事を強く望んでおり、国王とも関係を持った事があると噂されていた。
おそらく正室のアリスを妬ましく思っている事は間違いない。
音楽会同様、お茶会も苦手なアリス。
女達が集まり愚痴だの自慢話などうんざりだ。
アリスははぁっと溜息をついた。



