その夜、アリスは初めてシドと共にひと夜を過ごした。 緊張して身体が強張るアリス。 そんな様子のアリスを見て、シドはふっと微笑んだ。 「…何もしない。ゆっくり休むんだ。」 そう言ってアリスの頭を優しく撫で、静かな夜が更けていった。 *** 翌朝、 陽の光が窓の隙間から部屋に差し込んだ。 アリスはゆっくりと目を開けた。 すると、目の前には綺麗な寝顔で眠るシドの姿が。 「…っ、」 びっくりして、勢いよく起きあがった。 心臓に胸を当てると、どくどくと激しく身体に響き渡った。