「……んっ」

その頃、アリスの部屋で気を失っていたリエルが目を覚ました。


うっすらと瞳を開けるリエルの手を握りしめた。


「リエル様。。」


リエルはアリスを見ると、たちまち瞳に涙を浮かべた。


両手で顔を覆い、枕にポタポタと涙が滴る。


「……ぅっ、私はもう、生きていく希望がありません……」


アリスは顔を横に振った。

「…シド様のお命を奪うよう、アリス様が合わせてくれたあの夜にキース様より打ち明けられました。私は、その指示に従いました。」

やはり、あの夜にキースが命じていたのだ。

浅はかだった。

アリスはあの時二人きりにしてしまった事を深く後悔した。


リエルは起き上がり、ベッドの上で深く頭を下げた。


「…本当に申し訳ございませんでした。全てを国王様へ打ち明け、どうか私を罰して下さい。」


震える声で訴えるリエルをアリスは黙って見つめた。