手紙を読み終えると、表情を歪ませ手で顔を覆った。


「…そうか、クライヴが病に倒れていた事を知らなかった。残念だ。」


「…では、レイドは本当の息子。。私の、弟……」


部屋の外で、育ての親であるクライヴが亡くなった事を聞いて、レイドはその場に立ち尽くした。


「……レイドが私の子ではないという噂が広まっているのは知っている。お前にも事実を告げるのが遅くなってすまなかった。」

頭を下げる国王に、シドは表情を歪めた。


「…少し休む。」


王が再びベッドに横たわると、シドはクライヴの手紙を置いて部屋を出た。


すると、部屋の前にはその場に立ち尽くすレイドの姿が。

「っ……」


シドは何も言わずその場を離れた。