Christmas Rose


アリスの部屋の扉がノックされ、マグがリエルと共に部屋に入って来た。

アリスは窓際に立ち、外を眺めていた。


「…お呼びでしょうか、アリス様。」

マグがリエルの侍女を部屋から出すと、アリスはゆっくりと振り返った。

リエルはどうして呼び出されたのか分からないという表情をしている。

アリスは下唇を噛み締めた。


「……私は、ここへ来た時悔しさと絶望で生きていく希望を見出せずにいました。そんな時、愛する人と別れるあなたの姿を見て、もうこれ以上女性が政治の道具にされないようにしなければいけないと、心に誓いました。」


アリスの言葉にリエルの表情が変わった。

外が急に暗くなった。
ガタガタと風が窓を鳴らしている。


アリスはキースからの手紙差し出した。

その手紙を見て、リエルは瞳を閉じた。