「・・もう、城中大騒ぎですよ。」
翌日、アリスはアデラとメアリーと一緒にテラスでお茶をしていた。
机に並ぶお菓子をアデラは次々に頬張った。
「でも、どうして今お戻りになたんでしょうね。」
メアリーの言葉に、アリスも不思議に思った。
そして、どうしてレイド様を連れてきたのか・・。
王妃様は、ずっと自分の手で我が子を育てたかった。
その願いが叶ったのに。。
「・・母の話では、当時王妃様の人気ぶりはすごかったみたいです。王妃様の髪型やドレスを真似する夫人がたくさん。王宮だけでなく、街でも流行になったとか。」
確かに、今も美しい王妃様。
昨日話しかけてくれた王妃様はとても優しそうな方だったのに・・。
「・・そういえば、シド様の弟になるレイド様。あまり似ていませんね。。」
メアリーはお茶を一口飲んで、レイドの顔を思い浮かべた。
「確かに・・」
レイド様は4つ年下の15歳。
「あ、噂をすれば!」
アデラが指差した先にレイドの姿が。
レイドはこちらに気がつくと、頭を下げた。



