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ガタンガタンッ


「…んっ」

馬車の揺れでアリスは目を覚ました。

窓の外にはようやくギルティ城が見えてきた。

離宮に滞在していた日数を含めると約一ヶ月間も城を留守にしていた訳だ。

なんだかとても久しぶりに感じる。

「…せっかくの休暇が、こんな事になって本当にごめんなさい。。」



「…全く、何度謝れば気がすむんだ?」


シドはアリスの頭をポンポンと撫でた。


ルイが一時城へ戻ってくれたお陰で、公務はどうにかなっているようだ。

恐らくマグは大変な事になっているだろうが…


「…帰ったら私も手伝う!!」

「大丈夫だ。マグは俺よりかなり有能だからな。」


城に着くと息つく暇もなく、シドはあっという間に側近たちに連れて行かれてしまった。


アリスも部屋に戻り、ゆっくりと湯浴みをした。


この一ヶ月間、長い道の馬車での移動は流石のアリスにも堪えた。

シド、大丈夫かな……