ハルカは、今までもだけど、とりわけ最近は特につかみ所がない。

ふわふわしすぎっていうか。

かわいいし、結構モテるのに、誰とも付き合わないし。

だから、さっきの冗談も、一瞬まじかと錯覚したわけで。

ま、そんなことあるはずもないけどね。


それにしても、奴を男前だなんて。

見た目は、確かに男前かもしれないけど、内面知ったら男前だなんて思えるはずもない。

やっぱりね、人間長い付き合いになる人は顔だけじゃだめなのよ。

わかっちゃいるけど、まずは外見重視になっちゃうのはなんでかねぇ。

ドラマみたいな恋や、イケメンに言い寄られることを常に想像してはうっとりしちゃってる自分がいる。

そして、そんな私を冷ややかな目で見てるカイト。

ドラマにうつつ抜かすなって、現実逃避だって、そんなことは百も承知だけど、やっぱりここまで来たら妥協も許せないわけ。

カイトじゃないけど、自分に本当に合う男性が待ってるんだって信じたいのよ。

いやいや、どうして、カイトを引き合いに出す必要がある?

鏡に映る自分を見ながら首を横に振った。

口紅を濃いめに塗って、「おっ先ー」と洗面所を後にした。

ハルカはアイラインを引きながら、バイバイと手を振っていた。