昼休み。

会社から、歩いて10分くらいのところにあるカレー屋で食べている。

大きく目を見開いて私の話を聞いているのは、安藤ハルカ 32歳。

少し年下の彼女は、会社の同僚だ。

なぜか、私を慕ってくれていて、週に一度はこうして二人で外に食べに出る。

「いいなぁ!そんないい条件の男性紹介してもらえるなんて!」

「まぁね。実際会ってみないとわかんないけど。」

そう言いながら、その研究職の彼とやらとバージンロードを歩いている姿を想像しなくもなかった。

「ミナミ先輩、小鼻膨らんでるよ。」

ハルカは、カラカラと笑った。

いつも明るくて、元気いっぱいなハルカは一緒にいて楽しい。

落ち込んだ時には、笑顔で元気をくれるし、嬉しいことがあった時は、我がことのように一緒に喜んでくれた。

血の繋がらない妹のような存在。

気がつけば、ハルカももう32歳。

出会った頃のハルカは、まだ22歳だったから、私の中ではずっとかわいいままの印象。

だけど、30も超えたら、色々と悩みはつきないわけで。

「ハルカは最近どう?合コンとか行ってないの?」

「行ってないよ-。30過ぎてから合コンのお誘いなんてパッタリ途絶えてるって。」

「ま、私の時もそうだったっけ。野暮なこと聞いてごめんなさいね。」

そう言って、二人で顔を見合わせて笑った。

ひとしきり笑った後、おもむろに尋ねた。

「前、言ってた、例の彼とはあれからどうなの?」

「ああ、松永さん?」