結局ゆっくり浸かりすぎた私たちは、時計を見て慌てて外に出て行った。

外に出ようと思ったら、温泉の玄関口に人がごった返している。

カイトとシュンキもその人混みの中にいた。

「ごめん、また遅くなって。」

私とハルカはカイト達の方へ駆け寄った。

そして、外を見て驚く。

滝のような雨が地面を打ち付けていた。

とてもじゃないけど外には出れる状態ではない。

「これって、ゲリラ豪雨ってやつだよね。」

「そう。今天気予報見てたんだけどさ、見てこれ。すげー雨雲がここらへんすっぽり覆ってやがる。」

カイトが手に持ったスマホを見せてきた。

「うわ、本当だ。やばいね。」

そして、シュンキが補足する。

「で、今この辺り警報発令中。しかも、高速向かう途中の道路が水が溢れて寸断されてる状態。」

「ええっ!帰れないじゃん!」

思わず、シュンキとカイトの顔を交互に見て、そして隣のハルカを見た。

ハルカは妙に落ち着いた顔してる。

このままだと、まじで一泊になりそうだわ。

だけどさ、この状態での一泊は、なんていうか不安。

明日帰れるって保証があればいいけど。

「雨はいつまで続く予定?」

「多分だけど、明け方くらいまでって予報では言ってる。やばいな。まじで今日中に帰るのは難しいかも。」

カイトは困った顔をして私を見た。

「とりあえず、この辺で一泊する?お金は俺は結構持って来てるしなんとかなるよ。」

シュンキは前髪を掻き上げながら私を見た。

その目にドキンとする。

今朝、いきなりキスされたシュンキの思いがけない一面を思い出す。

「そうだなぁ。この状態だと宿泊施設も込みそうだし、とりあえずいけそうなとこ予約入れてみるわ。」

カイトがいつになく頼りがいのある人間に見える。

ちらっとハルカを見たら、うるうるした目でカイトを見つめていた。

ハートマーク出まくってるよ。