子供みたいだね、全く。

真面目にとりあった私が馬鹿だったわ。

またリモコンに手を伸ばした。

すると、カイトが言った。

「俺の親友がまだ独り身なんだけどさ、一度会ってみない?」

は?!

カイトはコーヒーを片手に真面目な顔をしていた。

珍しい顔してるわ。

「カイトの親友って・・・、類は友を呼ぶって感じじゃない?」

女好きで、ライト感満載のカイトと親友だなんて、信頼出来る相手なんだろか。

これから、紹介されて付き合うんだったら、まじで結婚前提になるわけだから、いい加減なタイプだと困る。

「俺とは真逆だから安心して。ずっと研究職ついてて、婚期逃しちゃった奴なんだ。真面目だし、優しいし、女遊びもしないし、結婚するならおすすめなんだけどな。」

「紹介して。」

即答した。

「お前って、ほんと、あれだよな。わかりやすいってか、だまされやすいってか。」

「だまされやすい?ひょっとして、また私をからかってたの?」

ニヤニヤ笑うカイトの膝を叩いた。

「からかってないよ。紹介するってのは本気で言ってる。その親友にお前のネタ色々入れてたら、すっかり気に入っちゃってさ。一度会ってみたいって。」

「どんなネタ入れてんのよ。」

怪しい。

付き合いの長いカイト、色んな私の面を知ってるからね。