翌日の昼間、私は近くのスーパーへと買い物に来ていた。 冷蔵庫の中身が空っぽだったし、何より今日来るらしいお客さんの為に、料理を作らなければならなかったからだ。 「えーと……ピーマン、牛挽き、人参と……白菜も買おうかな」 こう見えて料理は得意だ。 料理だけじゃない。家事は一通りソツなくこなせるし、得意でもある。 お父さんはしょっちゅう海外出張に行って家を留守にするし、母さんは早くに亡くなった。 自分のことを自分で出来るようになったのは、ある意味必然と言っていい。