朝陽。










「荷物纏められたか?」


「あともう少しかな」


「早く済ませろよ」


「はーい」



パパの注意を軽い返事で返すと、さっき開いた箱の中身を見て自然と口元が緩んだ。


宝箱の様な形をした箱、その中にはこれまでの人生の中で宝物と認識した物を入れた箱だった。


もちろんその中には、真っ白な封筒も入っていた。



この手紙をまた開くのは一体何年掛かるだろうか。




「今はまだ……」



彼の気持ちが詰まったこの手紙をまだ開くことはできない。



けれど、いつかは読みたい。

あの彼が何度も書き直した唯一のラブレターを。




ラブレターと一緒に先日貰ったネクタイをそっと入れた。




「封印っ」


宝箱を閉じる音が部屋に響いて、また口元が緩んだ。