『勝手に襲って、勝手に逃げて!!』


なんなのよ!それより、湊が!!


『湊!湊ッ!!』


「お前…強かったんだな……?」


顔を歪めながら笑う湊を見て、
こっちが痛々しく思う。


『紘叔父さんに教えて貰ってたから!
た、立てる?病院行かなきゃ!!』


と言っても移動手段は無い。

あるのは倒れたバイクだけ。


ガチャンッ!


「朱羽……?」


『これ位だったらイケるかも。
湊、乗って!!』


乗った事はないけど、乗り方なら知っていた。