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丸一日かかって終わった、机の整理。
下のほうに埋もれていたのは、もう何年も前の書類で、ほとんどがゴミ同然のものばかりだった。
処分する書類を段ボールにひと通り詰め、そろそろ帰ろうかと思っていたときだった。
「お疲れ様です」という声と共に、事務所の扉が開かれた。
「――部長!」
驚いて声を上げる私に、「よっ!」と軽く手を挙げる。
「どうしてるかなと思って」
久しぶりというわけでもないのに、部長の顔を見られただけで、涙が零れてしまいそうになる。
それを必死で抑え込んだ。
「おや、相原くんじゃないかね」
「菊池部長、ご無沙汰しています」
面識があるのかな。
部長は、菊池部長に深く頭を下げた。
「相原くんの活躍は、こんな場所にいても耳に入ってきてるよ」
「いえっ、活躍だなんてとんでもない」



