見慣れた諒君の部屋で、見慣れたソファーに座り、あたしはジュースを飲んだ。 諒君は深夜番組を見てふふっと笑ったりしながら、レポートを書いていた。 そんな諒君に突っ込んでしまう。 「テレビ見ながら、レポート出来るの?」 我ながら可愛くない。 教育ママみたいじゃん。 もっと楽しいことを話したいのに。 だけど諒君は笑っていて。 「大丈夫大丈夫」 なんて言う。 そして諒君は、 「今回のレポート、超簡単なんだよ」 なんて言いながら、分厚い本を捲ってパソコンのキーボードを叩いていた。