「あたしは、直斗とはもう戻れない」 静かに告げる。 やっと直斗から卒業して、新しい恋を見つけたんだ。 だけど、直斗君は痛いところを突いた。 「千草の今彼だって、二股してるかもしれないでしょ?」 「諒君はそんなことしない」 あたしは叫びたい気持ちをぐっと押さえ、静かに答える。 それでも、心臓はバクバクいって、身体を寒気が走った。 諒君のことは疑いたくない。 でも、色々気になるんだ。 もう、二度と恋愛で失敗はしたくないのに。