「ビックリした。 小夜があんな有名な人と知り合いだったなんて」 トボトボ歩いていると、美菜がしみじみと言ってくる。 「どんな風に有名なの?」 有名なんだ、アイツ。 そしたら今朝見た女子たちの目の色の変わりよが、何か関係しているのだろう。 「そりゃああの完璧なルックスでしょ。 背高いし、カッコいいし、優しいし。 おまけに成績も特に問題ないみたいだし。 入学早々人気出たんだって。 その上女子なら絶対、一度は好きになった人だよ! この1年で全ての女子のハートを掴んだなんてすごいよね」