どうして大斗の時みたいに普通に話せないのだろうか。 同じ幼なじみなのに。 自分の情けなさを悔いていると、大斗は呆れる。 「え、それだけ? 久しぶりの再会なのに。 何かを期待した俺はなんだ? まぁもしかして俺がいる故に言えないことがあるかもしれないからな。 今日の所は俺、退散させてもらうぜ」 「…。 待って!」 小さな声だったが、力はあったあたしの声。 それに振り向く彼。 「昨日言ったこと、理解したでしょ? だから俺は帰るんだよ」