あたしをこんなに火照らせたくせに、何もしないで帰るんだから。
「うん。じゃあね。
ばいばい」
ガタンと玄関のドアが閉まる音で、寂しさが増幅する。
体中が熱くなっているのを感じてしまう。
結月って今まで…。
あたしを好きだという思いを持って、あたしに接していたんだ。
じゃああたしが何しても、あいつにとっていいわけで…。
塾やめてあたしに勉強を教えてくれたのも、自分のため?
そう思うと照れて、思い出すのが恥ずかしくなる。
結月があたしを彼女にする標的として見ていたなんて…。
そんなの、気づくわけないじゃん。



