多少はいいんじゃないかなぁ」
あたしなりの考えを言ってしまう。
大斗がどんな思いで、今の自分を打ち明けているのかも知らずに。
「小夜は本当にそう思ってる?」
「……え?」
今まで見せられたことのない鋭い眼光で捉えられる。
戸惑うあたしは、近づいてくる彼に身動きが取れない。
「欲望の赴くままに行動していいと思うの?」
ジリジリと近づいてくる彼に、手に汗を握る。
「限度があれば、いいんじゃ、ない?」
追い詰められると、自信が無くなっていく。
あたしの目を捉えている大斗は、交わっている目線を離さない。



