「何で逃げるんだよ」 『もういい! 大斗なんか…! あたしはもう何もしてやらないから!』 結月の訴えの後、さっきのあたしの嘆きの台詞を思い返してしまった。 そのせいでドアノブを握る力が入らず、しゃがみ込んだ。 その隙に結月はあたしの隣りに座ってくる。 「あたし、結月の言うようにばかだね…。 本当に好きな人と別れたんだから」 相手が答えにくいことくらいわかってる。 でも言わずにはいられなかった。 「大斗にあんなに嫌われてたのに、こっちに戻ってくるだけのために辛い別れをしてさ。