暗記教科しかしてないけど、俺はその横で小夜の様子を見ている。 それだけで俺の中は満たされるからな。 『鍵開けてるから、勝手に入ってあたしの部屋に来て。 家に上がったら、結月が鍵かけといてね』 金曜日に小夜に言われた言葉。 普段家に誰もいない小夜の家は、いつも鍵がかかっているらしい。 そして今回は俺が入ることで、鍵は一時的に解放されている。 ったくも小夜のやつ。 いくら俺でも違う意味に捉えちまうじゃねぇか。 そんなに気を許してくれるんなら俺のものになってよ。 「……」